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電子書籍その後

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 既存の出版流通フレームワークとの兼ね合いについてはちょっと置いておいて、ほぼ初めて手にした電子書籍端末(amazonの kindle paperwhite)のとりあえずの使用感を記しておきます。購入後3週間が経過した今、新刊書籍の広告を見たり書評を読んだりしながら、電子版の発売を待ち遠しく思う自分がいます。

◯まず、書籍の購入はものすごく簡便です。わたしのkindleはwifiにだけ対応する機種ですが、自宅PCで購入ボタンを押してからkindleをオンにすると(kindle のカバーを開くと)あっという間に端末にも保存されます。クラウドコンピューティングなるものの威力を実感しました。

◯本体と同時に購入した純正カバーが秀逸な製品でした。造りが端正というだけでなく、カバーの開閉で自動的にスリープモードになったり戻ったりする使用感が快適です。また、カバーを開くという動作が、リアルな本を読み始める感覚と同じで、電子書籍が本に同化されます。

◯念のためにときどきPCにUSB接続していることもあり、バッテリーの持ちに不満や不安はありません。

◯携帯性は悪くありませんが、kindle paperwhite は決して“チョー軽量”ではありません。特に、横になって読み始めるとすぐに腕がつらくなります。もっとも、わたしの場合、愛犬シュクレたちに邪魔されるということもありますが。

◯電子書籍の新刊情報をどのようにして入手するか見出しかねています。一方で、既読者のいわゆるプレビューの呪縛に囚われないようにしなければとも感じています。身勝手をいうなら、このあたりにも既存の出版流通フレームワークは与してくれないものでしょうか。

 itunesによって廃盤になった昔の愛聴盤に再会できたように、電子書籍は、大げさな言い方をすれば、文化的資産の未来までの永続性を担保できるきわめて有益なツールといえます。第1世代から今後どのように育っていくかたのしみですが、たとえば「自炊」とも無縁の私からは、機能をいたずらに増やすことのないようにと希望しておきます。
by sucre-h | 2012-12-14 15:33 | et cetera | Comments(1)
Commented by tsunoken at 2012-12-15 17:40 x
まさに、一番最後の「文化資産の未来までの永続性を担保できる」というのが電子書籍の最大の文化に対する貢献だと思います。
これで、「在庫なし、再刊未定」っていう恥ずかしい状態はなくなる筈ですからね。ただし、出版社がそういう措置をとる限りは……。
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